基準期間が１年未満の課税売上高

基準期間が１年未満の課税売上高

消費税の課税事業者判定に用いられる「基準期間」は、原則として個人事業者であれば前々年、法人であれば前々事業年度をいいます。ただし、創業間もない法人などで前々事業年度の期間が1年に満たない場合（短期事業年度）には、課税売上高をそのまま用いるのではなく、一定の計算により“年換算”します。具体的には、基準期間（1年未満）の課税売上高を、その期間の月数で割り、これに12を乗じて計算します。これは、短い期間の売上を12か月分に換算して、事業規模を正確に判定するための計算方法です。

課税売上高（年換算）

＝ 基準期間の課税売上高 ÷ 基準期間の月数 × 12

この年換算後の課税売上高が1,000万円超であれば課税事業者、1,000万円以下であれば免税事業者となります。

このように、創業初期の法人等においては、実際の売上期間が短くても、年換算により課税事業者と判定されることがあります。適用誤りを防ぐためにも、基準期間が1年未満の場合は特に注意が必要です。