医療費控除／不妊治療

医療費控除／不妊治療

不妊治療にかかる費用は医療費控除の対象になります。医療費控除の対象となるのは、医師や歯科医師による診療や治療の対価であり、かつ、その病状に応じて一般的に支出される水準を著しく超えないものとされています。この基準に照らして、不妊治療にかかる費用も医療費控除の対象となります。不妊治療は、身体的な理由により自然な妊娠が困難な場合に行われる医学的な治療行為であり、厚生労働省なども医療として認めているものです。

不妊治療では、夫婦双方が検査や治療を受けることが一般的です。この場合、夫と妻のいずれにかかる医療費であっても、生計を一にしていればまとめて医療費控除の対象とすることができます。たとえば、次のような費用が控除対象となります。

• 不妊治療に関する初期検査費用（精子検査・ホルモン検査など）

• 人工授精や体外受精などの治療費

• 医師の指示による投薬費や注射代

• 通院にかかる交通費（公共交通機関を使用した場合） など

一方で、以下のような費用は医療費控除の対象外となりますのでご注意ください。

• 美容目的や任意で選択した特殊な処置

• 自家用車で通院した際のガソリン代や駐車料金

• 宿泊費や飲食費　など

医療費控除を受けるには、費用の支出が確認できる領収書や明細書の保存が必要です。また、確定申告時には医療費控除の明細書の提出が必要となりますので、治療内容や支出の内訳が分かるように整理しておくことが大切です。